特集 帝玉切開--最近の動向
帝王切開後の母乳育児指導—東北公済病院の現状
枝松 秀子
1
,
遠藤 梅子
1
,
鈴木 光子
2
1国家公務員等共済組合連合会東北公済病院・産婦人科
2国家公務員等共済組合連合会東北公済病院・小児科
pp.467-474
発行日 1988年6月25日
Published Date 1988/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207398
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はじめに
母乳育児の是否について論ずる時代はすでに去って,今は誰もが母乳育児の重要性を再認識した時代といえる。しかし,その自然の摂理である母乳育児をいざ実践するとなると多くの問題が生じ,必ずしも順調にいくとはかぎらない。たとえば母子相互関係の成立には母子の早期接触,早期授乳がよいといわれ,分娩後ただちに児を母の胸に抱かせて乳房を含ませ,刷り込み現象をねらうことの効用などの報告もあるが,帝王切開分娩等においては早期接触・授乳は困難である。
一方,胎児診断医学の進歩や極小未熟児養育技術の発達に伴い,胎児へのストレスを軽減する目的から帝王切開による分娩法の適応はますます拡大されてきた。
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