特集 産婦人科への東洋医学的アプローチ
産婦人科と東洋医学
菅井 正朝
1
1産婦人科菅井クリニック
pp.180-186
発行日 1988年3月25日
Published Date 1988/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207333
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
中国の伝統医学(中医学)と日本の漢方
1.中国の伝統医学=中医学
中国の歴史は約4,000年といわれますが,祈祷やまじないのような迷信的医療(巫医)(ふし)から脱却し,古代の自然哲学から生まれた陰陽論や五行論をとり入れて,養生法,薬物,パリなど医学としての体系を形成したのは,約2,000年以上も昔の春秋・戦国時代から秦・漢にかけての頃と考えられています。
現在伝えられている最古の医学書『黄帝内経』(こうていだいけい)(素問篇と霊枢篇)が,中医学の出発点となっています。薬物については,365種の薬物について記述した『神農本草経』(じんのうほんぞうきょう)が,やはり約2,000年くらい昔のものとされています。
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.