特集 「待ち」の出産,「待ち」の子育て
"いのち"の重さを思う
岡村 裕
1
1柏木産婦人科医院
pp.27-32
発行日 1988年1月25日
Published Date 1988/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207297
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
母と子のきずなの実感
私たちは赤ちゃんが生まれた瞬間,顔の清拭と気道の吸引がすむと,臍帯のついたまま股間から抱き上げて,赤ちゃんをただちにお母さんとお父さんの前にお見せする。この世に生まれて初めて対面する人が,お母さんであり,お父さんであってほしいからである。
お母さんには長い妊娠期間中,種々様々な不安・心配・苦慮・悲喜交々があったに相違ない。在胎日数が加わるにつれて,身体的・精神的負担が増してきたことであろう。
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.