連載 助産婦職能の変遷を探る・24
戦前の産児調節運動と優生思想(1)
大林 道子
1
1東京女子大学短期大学部
pp.626-632
発行日 1987年7月25日
Published Date 1987/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207186
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太田典礼によると,日本の産児調節運動には三つの波があり,その第一は明治30年代,第二は大正11年のサンガーの来日を契機として起こったもの,第三は第二次大戦後の政府公認の家族計画運動である注1)。
産児調節の方法が一般に広まるには第三の波を待たねばならなかったが,その思想が展開され,啓蒙活動がもっとも盛んだったのは,第二の波すなわち大正中期から昭和初期にかけての時期といってよい。
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