特集 産科領域の感染症と看護
ケースレポート
子宮筋腫合併から胎児死亡・産褥熱をきたした患者の看護
鈴木 とも子
1
,
樋下田 清江
1
1群馬大学病院産科
pp.497-502
発行日 1987年6月25日
Published Date 1987/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207155
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はじめに
化学療法の進歩により,近年,産褥熱はきわめてまれとなり,特に重症な産褥感染症をみることは少なくなっている。産褥熱発症の要因としては,妊娠・分娩期の前期破水・遷延分娩・分娩時子宮内操作など,産褥期では胎盤残留,産道の創傷,悪露停滞などがあげられ,起因菌は,主として嫌気性菌やグラム陰性菌(特に大腸菌E.Coli)などの弱毒菌に変わってきている。
化学療法が主たる治療法であるが,膿瘍を形成した際には,その部位を切開してドレナージをする方法もある。
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