特集 助産婦のアイデンティティ
ジレンマの克服—なぜ助産婦になったのかを自分自身に問いかけて
藤井 厚子
1
1大月市立中央病院
pp.200-205
発行日 1987年3月25日
Published Date 1987/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207089
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はじめに;助産婦っていったい何
助産婦っていったい何なのだろう。助産婦になってから,こう考えることが度々あります。昔は開業をしている助産婦が多く,地域の人々と密接に結びつきをもち,十分に信頼を得ていた助産婦活動も,時代の流れの中で,現在では病院組織の一員として働く助席婦が多くなってきました。
私たちには開業権がありますが,妊産婦は病院や診療所へ行くほうが,異常分娩になったとき適切な処置を迅速に受けることができると考える人が多く,助産所での分娩が減少し病医院分娩が急速に増加しました。それと共に,開業助産婦も開業をやめてしまい,主に病院助産婦として,就職をする人が増加しています。
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