グラフ
原始社会の女と男
間壁 葭子
1,2
1倉敷考古館
2神戸女子大学・考古学
pp.5-8
発行日 1987年1月25日
Published Date 1987/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207044
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大形土偶は中空に作られており,発見された時には頭が壊れ,その頭の破片と共に,写真の小形土偶が,空洞の腹部に入っていたという.多くの土偶は意識的に破壊されるが,大形品の中に小形品が偶然に入ったとも思われない.母体であるという土偶の本性をより強く表現したことかも知れないが,普通には,特に腹中へ別の土偶を入れることはない.珍しい例といえる.
なお,大きな目は雪国の強い光線を防ぐ遮光器ともいわれ,この種の土偶は遮光器土偶とも呼ばれている.
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