連載 おとめ山産話
リード,トムズ対ベルボスキー,ラマーズと私たち
尾島 信夫
1
1聖母女子短期大学
pp.1034
発行日 1986年11月25日
Published Date 1986/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207011
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英国人医師リードの「心配しないお産」が,米国のトムズ教授らによって「自然分娩」として近代化されたのが1948年。また,ソ連のベルボスキーらの精神予防性無痛分娩がラマーズによってパリに移植され,米国に渡ってラマーズ法となり,聖母病院で私たちが始めるようになったのは1978年であった。
これより前終戦直後から始めた麻酔分娩にやや疑問を抱き始めていた私は,1960年に海外へ出かけた折,ロンドン,ミュンヘンやカナダはもちろん,米国でもすでに諸大学で自然分娩が堂々と実施されているのを知って反省し,勉強して1963年には専門誌にも発表したが,聖母病院に着任してからは「医学的自然分娩」として実地に大いに推進させた。
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