特別寄稿
プロセスレコードによる分娩時ケアのふり返り
阪本 恵子
1
,
川上 澄枝
2
,
稲田 信子
2
1産業医科大学医療技術短期大学看護学科
2鳥取大学医学部付属病院産婦人科病棟
pp.775-790
発行日 1986年9月25日
Published Date 1986/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206956
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はじめに
正常分娩は生理的ないとなみとはいえ,常に母児の安全を念頭に入れ援助する必要があり,無事終了までの間(中でもとくに児の娩出時)は,緊張の高いものである。それと同時に,産婦へのいたわり,おもいやりも重視したい。
ME機器の導入とともに分娩経過の観察は,助産婦の五感による観察よりも,分娩監視装置によって,適確な情報を入手することができるようになったことは事実である。しかし,助産婦による直接的な観察や,産婦と直接かかわり,声かけをしていくというケアが,不要であるわけではない。むしろ,これらのケアが重要であるにもかかわらず,分娩監視装置に依存しすぎの傾向を憂いている。
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