特集 患者を護る
患者環境を身近にふり返って
前田 マスヨ
1
1社会保険小倉記念病院
pp.32-36
発行日 1972年7月1日
Published Date 1972/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204706
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●はじめに
‘病院の科学的管理技術’(倉田正一著,医学書院刊)より"ブレインストーミング"を引用させていただく.
‘環境条件は思考をときには促進し,ときには阻止しゆがめる作用をもっている.周囲の独創的活動が高くなるとそれに刺激され独創的活動は高くなる,新しい考案が作られるとただちに別の方法で新しい考案の作られる例がきわめて多い.これは新しい思考発表が次の思考を勇気づける事実を示している.科学技術の発展が加速度をつけて進行するのも一つの発展が次の発展を促進するためである.同じ環境に長く生活すると思考発展が徐々に減退することが起こる.マンネリズムとなるとさらに従来の方法から脱却することについて,従来の考え方を逆にしたり縮小したり,あるいは変更するもので以前の物の範囲,それを中心とした領域で新しい考え方をすすめる方式や逆に従来の考え方に束縛されず自由に新しい方法を発見することも重要である.(略)発見に必要な要素が無限といってよいほど多数あるため,そこから必要なものを見つけ出すことは多分に幸運が関係する’と.
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