連載 助産婦職能の変遷を探る・12
GHQナースたちの助産婦観の背景
大林 道子
1
1東京女子大学短期大学部
pp.172-177
発行日 1986年2月25日
Published Date 1986/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206824
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これまで,現在の助産婦制度の基礎となり,方向づけをした第二次大戦後の看護制度改革の経過を,いくつかの局面から見てきた。このあと,新たに確立したこの制度に,助産婦側がどのように対応し,また変質させられていくかについての具体的な検討に入りたい。
その前に,この制度確立を強力に指導し,制度が一応整ったのちも,しばらくの間,保助看三婦の再教育などに大いに寄与することになるGHQのナースたちの,看護制度や助産婦に関する観念がどんなものであったか推測するために,アメリカ合衆国における助産婦の実態や歴史的背景を概観しておきたい。
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