特集 甲状腺疾患合併妊娠の理解
[ケースレポート]
甲状腺機能亢進症に重症妊娠中毒症を合併した妊産婦の周産期管理
渡辺 月子
1
,
斎藤 利江子
1
,
長谷川 香織
1
,
君島 裕子
1
,
吉成 和佳子
1
1聖隷浜松病院産科病棟
pp.125-130
発行日 1986年2月25日
Published Date 1986/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206816
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はじめに
甲状腺機能亢進症は,20代〜30代の女性に好発するため,不妊や妊娠との関わりが,近年クローズアップされてきている。特に,妊娠に合併した場合は,早産,子宮内胎児死亡(IUFD),SFDが正常妊娠に比べて高頻度であると報告されており,さらに妊娠中毒症の併発も多く,母児ともに十分な管理が必要となる。
発生頻度は,1,000例の妊娠につき約1〜2例とされているが,当院でも一昨年1年間で軽症のものを含めて4例を経験した。
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