私と読書
「試験管ベビーを考える」を読んで
三宅 千代
1
,
福原 治美
1
1徳島大学医学部附属病院分娩部
pp.706-707
発行日 1985年8月25日
Published Date 1985/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206705
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体外受精にかかわった助産婦として
1978年にイギリスで第1号の体外受精児が誕生して以来,最近では,わが国でも,多くの病院で体外受精が行なわれるようになりました。当然のことながら,新しい治療法を始めるためには,事前に考えておかねばならない問題がたくさんあります。
「試験管ベビーを考える」という表題からもわかるように,この本は,体外受精という新しい不妊治療法のあり方を考えるために徳島大学医学部内に設けられた「倫理委員会」の検討経過を中心にまとめたもので,産婦人科医ではなく,病院長であり,麻酔科医である著者は,倫理委員の1人として,公平な眼で,体外受精にまつわる多種多様な問題を一般読者向けにやさしく解説している点が特微になっています。
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