特集 "性"への援助
助産婦のかかわり
施設内における性教育
左古 かず子
1
1聖バルナバ病院分娩室
pp.405-411
発行日 1985年5月25日
Published Date 1985/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206646
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はじめに
聖バルナバ病院が,大阪近辺の高校生を主とした思春期女子に対する母性教育を開始してから,今年で38年目を迎えた。「母性講座」と銘うった本講座は,学校の性教育の一環として位置づけているが,病院という施設に来院してもらい,行なわれることが一つの特徴でもある。この「母性講座」については,以前,本誌に紹介させていただいたことがあるが(35巻11号1ページ,47ページ),本講座はその後も,順調に活動を続け,受講者数も年々増加傾向を示し,昨年度は特に著明な増加をみた(表1)。
活動がこのように盛んになってきたことは,聖バルナバ病院が長年にわたって学校性教育の一分野に協力を提供してきたこと,専門家の一員である助産婦が中心となって実践してきたことに対する,学校側の評価として受けとめている。また一方,学校での性教育の展開の中で,生殖・生理,生命誕生をめぐる教育に対して,教師がいかに苦慮しているかということも,伺い知られるのである。
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