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海外文献紹介
母児を1組にして行なうプライマリー・ナーシング—その推進のための計画書
A Proposal: Primary Nursing for the Mother-Baby Dyad
Katherin W. Vestal
,
内山 芳子
1
,
押尾 祥子
1
1聖路加看護大学
pp.761-766
発行日 1983年9月25日
Published Date 1983/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206310
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母性看護にたずさわる看護婦は,対象である家族に対する自分たちの役割を規定しなくてはならない。子供を産み育てようとする家族のケア,新生児とその家族のケアには,新生児とその家族をかこむ社会的,経済的環境も大切な因子である。産後の時期は,1つ1つの家族システムの独自性を尊重しながら,プライマリー・ナースが働きかけて,育児や家族のあり方を変えるのに最適な時期である。看護婦がこの機会をうまくとらえて家族のケアを行なえば,社会の新しい一員の誕生に積極的な役割を果たしたこととなる。家族と新生児との関係は相互に依存したものとして見ることができるが,これは知識を持つ看護婦が継続的にケアを行なうことによって,最も良く支持される。
産科のクライエントにこうしたケアを提供しないわけにはいかなくなってきている。産科病棟で家族中心のケアをしている病院は多く,そこでは,母児を1組にしてより良いケアを行ない,人員配置も経済的に行なわれている。こうした変化を起こすことは,大変刺激的で興味をそそる。変化に対する障害があったとしても,乗り越えられないものではない。その過程はつらいものであるかも知れないが,それによって,この変化が何を意味するのかがいっそう明確になる。看護は,健全な家族中心のケアの推進力とならなければならない。
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