私と読書
「思春期ブック」—コンフォート夫妻 著 池上 千寿子・根岸 悦子 訳
斉藤 京子
1
,
木村 仁美
1
1東大医学部付属助産婦学校
pp.166-167
発行日 1983年2月25日
Published Date 1983/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206188
- 有料閲覧
- 文献概要
思春期の性を語る,おとなからの熱いメッセージ
ある書店で,『思春期ブック』という題名と,美しい表紙に魅かれて手にとったのが,この本とのはじめての出会いでした。そのときは,何気なく開いてみて,リアルな性器のイラストに思わず本を閉じ,「大胆に描いてある本がでたなァ」というのが,正直な感想でした。その後,また手にする機会ができ,すみずみまで読んだ後は手離せない1冊となりました。
私は高校卒業後,看護学校へ進学し,そして現在は助産婦学校に学ぶ学生です。実習場で,母になる女性,または母となった女性と接していると,21歳の自分は,まだ思春期の延長線にいるような気がします。ただ,出産という人生のドラマチックな場面を中心に,人間の性については,意識的に,あるいは無意識に考えることの多い毎日であり,また,母性看護学,産科学を通して専門的な知識を得,教養科目からも広く母性について学んできました。
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.