私と読書
「乱診・乱療」—富士見産婦人科病院被害者同盟 編/「追跡・富士見病院」—織田浩 著
大沼 れい子
1
1下呂温泉病院
pp.872-874
発行日 1982年10月25日
Published Date 1982/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206108
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富士見病院事件をめぐる2冊の本
この2冊の本は,いずれも約2年前,昭和55年9月の朝日新聞のスクープに端を発し,明らかにされていった「富士見産婦人科病院事件」を扱っている。前者が被害者同盟編であり,内容はもと患者の手記,弁護団による富士見病院事件の告訴内容,医師団による乱診乱療の実態報告から成っている。
『追跡・富士見病院』のほうは,この事件に取り組んだルポライター・織田浩によるもので,富士見病院事件が表面化していくまでの過程が,北野早苗(理事長),千賀子(院長)の生育歴を中心に,詳細に述べられており,説得力がある。
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