グラフ
助産婦の信念を貫きつづけて50年—田中志ん先生の1日を追う
pp.557-560
発行日 1981年8月25日
Published Date 1981/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205885
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田中助産院は東京の国電大井町駅から歩いて6,7分の所にある。開業して50年以上、田中先生はすでに22,000件の分娩に立ち会ってこられた。その間,はでな宣伝を嫌われて,小さな看板を一つかかげただけで,口こみという信頼感に裏づけられた方法をとってこられた。その妊産婦さんの信頼に応えるべく,一度も母体側の死亡事故は起こされたことがない。
最近の田中先生は妊婦の健診と分娩介助を中心に,ときに保健所から依頼された母親学級の講師をつとめたり,産科学の進歩に合わせた研鑚を積むという充実した日々を送っていられる。小柄な身体から滲み出る気迫と責任感には,後につづく人々に常に何かを感じさせるものがおありだ。
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