Japanese
English
特別企画 いま産み育てる世代の感覚と対応
海外文献紹介
ラマーズ法における呼吸に関して—MCN July/August 1977 Vol. 2,No. 4より
PATRICIA A. HUPRICH: Assisting Couple Through a Lamaze Labor and Delivery
横尾 京子
1
1淀川キリスト教病院
pp.242-244
発行日 1978年4月25日
Published Date 1978/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205366
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
精神予防性無痛分娩がわが国で本格的に開始されたのは1953年からであり,現在では多くの施設で取り入れられていることと思う。一方,アメリカでは分娩介助をactive managementとして陣痛誘発,麻酔,鉗子分娩等が積極的に行なわれ,産婦自らの力で分娩を終了させることが少なかったようである。ところがこうしたアメリカでも自然分娩が見直され,薬物・器械に頼らない"楽なお産"として精神予防性無痛分娩への関心が産婦自身にも高まり,R. N. によるLamaze法の指導も行なわれている。Lamaze法は1959年Dr. Lamaze──ロシアで産痛の精神予防法を知り,1951年フランスに持ち帰りその普及に努めた有名な産科医──の患者であったMarjorie Karmelによってアメリカにもたらされた。この方法には,弛緩法,呼吸法,種々の安楽法が含まれており,妊娠7か月に入った妊婦とその夫が受講対象となる。しかし夫の受講が不可能な場合は,分娩中コーチして働ける人の参加を求めている。そして,実際においては,産婦,夫(またはコーチ),看護者,医師がチームを組み,産婦の心身の安楽を支えながら分娩の進行を見守る訳である。この点,わが国で夫が分娩に参加することは稀なことであり,将来のあるべき方向として努力の必要性を感じている。
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.