特集 社会の中の助産婦職
座談会
助産婦職,その社会への浸透—協調と独自性と,そして
竹村 喬
1
,
山西 みな子
2
,
都築 公
3
,
北川 定謙
4
,
前原 澄子
5
1大阪逓信病院産婦人科部
2国家公務員共済組合連合会稲田登戸病院産科病棟
3厚生省医務局看護課
4厚生省児童家庭局母子衛生課
5千葉大学教育学部助
pp.208-221
発行日 1977年4月25日
Published Date 1977/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205189
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前原 きょうはお忙しい中をお集まりいただきありがとうございます。
本日のテーマは,一応「社会の中の助産婦職」という大きなテーマになっておりますけれども,今回の企画の意図するところを申し上げます。 助産所が非常に盛んであったころのいわゆるお産婆さんという職にあった人たちは,地域の中でも地域住民と密接に接触があって,いろいろな人生相談まで受けていたという話を聞いています。女性の中で確立した職業としては,看護職の中でも一番早い職として存在していたわけですが,戦後,いろいろな制度の改革,社会事情の変化に影響を受けてきました。たとえぽ医療施設に分娩が移行していったということ,また教育制度では,いわゆる新カリといわれる新しい看護教育において,看護の基礎教育課程の中に母性看護という1つの分野が確立いたしまして,看護の概念の拡大,母性看護の概念の拡大というものがあって,その上に専門教育として助産婦教育が確立したということがあげられます。
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