特別企画 五つ子出生とその周辺
新生児の観察の基準とポイント
冨田 浩子
1
1国立小児病院
pp.599-603
発行日 1976年10月25日
Published Date 1976/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205113
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.観察の重要性
新生児における観察の重要性は,今更いうまでもないほど強調されてきた。しかし現在,新生児看護=観察と言えるほど,更にその重要性は増加していると考えてよい。というのは,10年前,観察した異常に対してそれほど効果的な治療・看護が確立していず,なすすべがなく,ただ見守るだけであったのに比し,今日では速やかにそれに対処することにより「より良い生存」へと導く可能性が非常に高まったからである。しかもこの間種々の監視装置などが開発され,私たちの観察力の不足を補ってくれる反面,熟練した看護者の観察眼は現在の最も優秀な機器よりも,はるかに信頼があると再認識されてきているからである。
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.