社会学的視座から家族をみる・Ⅰ
規範的存在としての家族
北原 龍二
1
1信州大学教育学部社会学研究室
pp.240-242
発行日 1976年4月25日
Published Date 1976/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205024
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はじめに:今月から6回ぐらいの連載で,家族社会学について述べることとなった。あらかじめおことわりしておくが,私はここで教科書や概説書ふうに,家族社会学の全体を要約的に取り上げるつもりはない。そういうことを離れて,私なりに,社会学の視座から家族をみるときの,いくつかの焦点を考えてみようとしている。
よく言われるように,家族は誰もが,あまりに身近にかかえているため,かえって知りすぎ,親しみすぎにおちいり,客観的にみることができにくいものである。また個別体験にかたよりすぎる危険も大きいものである。この連載コラムを通じて,何かしらの新しい眼をもって,家族を見直す機会を読者に提供できれば幸いである。
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