助産婦事典
出産と歯
小西 浩二
1
1大阪歯科大学口腔衛生学
pp.427-431
発行日 1975年8月25日
Published Date 1975/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204906
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1.はじめに
昔から"妊娠するとむし歯がふえる"とか"子どもを産むたびに1本ずつ歯が抜ける"といわれ,またその理由として"胎児の歯を作るために妊婦の歯のカルシウムがすいとられるからだ"ともいわれている。
これらは,実際に科学的・医学的根拠に基づいた情報であるかどうかとなると,歯科的知識を十分理解し,整理したうえでないと妊婦や乳幼児の保育に対する指導を行なうことができない。
通常,胎児が成長する揚合は,母体の犠牲によって生育されるのは当然のことであり,妊婦の健康保持が,ひいては胎児の健康につながることになる。
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