連載 Medical Scope
慢性腎炎と妊娠分娩
島田 信宏
1
1北里大学病院産科
pp.328
発行日 1975年6月25日
Published Date 1975/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204877
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妊娠中毒症の後遺症をもった女性,あるいは,慢性腎炎といった腎の慢性疾患の女性の妊娠分娩はどのように管理したり,指導していったらよいのか,これは母性保健医学としても非常に重要な問題です。
まず,急性腎炎ではその治療中なら妊娠をさけるよう指導するのは当然ですが,内科的に急性腎炎の治療も終了した症例の将来の家族計画に対しては,今日では急性腎炎治癒後2年後に妊娠したほうがよいという意見がとられています。急性腎炎は治癒していても,2年以内に妊娠すると,どうもその妊娠中に妊娠中毒症になったり,腎機能障害を起こすことが多いということです。
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