今月の主題
妊娠と腎炎
上田 泰
1
1慈恵医大内科
pp.950-953
発行日 1966年7月10日
Published Date 1966/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201373
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腎炎患を多く取り扱う内科医がつねに困惑するのは糸球依腎炎に罹患した女性が妊娠した場合に,その対策があまり合理的でないことが驚くほど多いということである。妊娠の継続のまつたく不可能と思われる場合にその妊娠が漫然としてつづけられて好ましからざる事態をひき起こす一方,逆に当然妊娠の継続が可能と思われるようなものにもただ単に「尿蛋白陽性」ということだけでなんの躊躇もなく人工流産が行なわれる事実である。これらの問題についての幾つかを述べてみよう。
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