研究・調査・報告
産褥1週間のアプローチのしかた
田丸 初女
1
1兵庫県立尼崎病院産婦人科病棟
pp.205-208
発行日 1975年4月25日
Published Date 1975/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204840
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1.はじめに
産褥期には褥婦は分娩そのものに対する体力の消耗や,新生児に対する母性としての配慮などから心身の変調を来たしやすい。そのため情動が生理的に不安定な状態におかれた褥婦は,様々の精神身体異常がおこりやすいと考えられている。
現代における人間性を無視した高度経済成長の中での社会的な貧しさ,核家族化の傾向,えい児殺しという事実からもわかるように,褥婦は非常に不安定な状態におかれている。このような社会的背景をもった褥婦を,1週間という短い入院期間の中でいかにアプローチしていけばよいのか,1人の褥婦とのプロセス・レコードを通じて,産褥1週間の看護のあり方について検討してみたいと考え,このテーマに取り組んだ。
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