特集 全国助産婦学生研究論文集・1
指導者の立場から
認識したい"回復するまでの時間"の重要性
山村 博三
1
1聖バルナバ助産婦学院
pp.108
発行日 1974年2月25日
Published Date 1974/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204662
- 有料閲覧
- 文献概要
産科医も助産婦も出生時の児の予後に直接責任があるのはもちろんであるが,さらに児の長期予後・遠隔予後についても責任がある。とすれば,遠隔予後に関係する出生時の諸因子の検討と児の追跡調査が必要となる。他方,児の脳性麻痺の発症に対しては,出生時の低酸素症と出生後の重症黄疸が重視されている。ここに,仮死児の遠隔予後調査を実施したゆえんがある。
知能発達調査には調査表の記入を求めるのはもちろん直接来院を乞うて専門家による直接の診断を仰いだりしたが,これに協力いただいた家庭もあった反面,調査用紙の記入の返送も得られなかった家庭や,さらには家庭訪問を拒否されるような場合もあって,この種の追跡には,障害の大きいことを痛感した。
Copyright © 1974, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.