特集 母親学級の検討
座談会
医療の基本を取り戻す母親学級
竹村 喬
1
,
南部 一子
2
,
降旗 和子
3
,
南野 知恵子
4
,
唯 正一
1大阪逓信病院産婦人科
2大阪厚生年金病院産婦人科病棟
3大阪府吹田市保健所
4大阪大学医療技術短大部看護科
pp.10-22
発行日 1973年8月1日
Published Date 1973/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204560
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低調な母親学級の実施状況
唯(司会)子供は2人でつくるのだということを,いつも私は強調しています。2人でということは家庭中心ということで,産科学も当然家庭中心にならなければいけないし,つくるということは,つくる者に責任がある。したがって予防医学だということになると思うんです。そうしますと当然,予防医学の第一段階がいわゆるHealthPromotion,健康増進だということになる。そして健康増進の第一段は健康教育で,もう1つがいわゆる特異予防。この2つが妊娠管理の重点となるのではなかろうかと思います。
いっぽう妊婦が10か月になると,子宮の大きさその他を含めて下腹でだいたい5〜6kgの重さがふえる。お乳はだいたい1kgから1.5kgふえる。外形だけでもずいぶん大きな変化です。それがまた分娩後すぐ元へ戻っちゃう。そういうことを考えてみますと,これは非常に大きな変化で,こんな大きな変化を予行演習もなしにやるということは,ずいぶんたいへんなことだと思います。ですから,妊娠とは,あるいは分娩とはどんなものなのかを知っていなければいけないんじゃないかと思います。
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