特集 助産婦活動の確立をめざして
新入助産婦学生の声
助産婦学校に入学して2か月
福田 幸子
1
1日本赤十字社助産婦学校
pp.28-29
発行日 1973年4月1日
Published Date 1973/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204505
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人生の出発点をみまもりたい
入学前の1年間,私は看護婦として新生児室および,産婦人科病棟に勤務してきた。婦人科病棟を除いて考えてみると,われわれ医療従事者が直接かかわっているのは健康な生命の誕生という人間の最初の出発点であり,女性が母性の自覚を持つクライマックスでもあり,ここにほかならぬ人間の一生におよぶ看護の原点があるような気がした。
助産婦学校入学の動機は,その漠然としたものを,発生のメカニズムや,ダイナミックな分娩機転を学ぶことによって,さらに明きらかにできるのではないかと思ったからである。臨床における,妊婦や褥婦とのひとつの会話にしても,双方が意識しているいないにかかわらず,そこに多少でも教育の意味が含まれるとすれば,不十分な知識では看護にならないであろう。
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