特集 全国助産婦学校学生研究論文集・1
仮死児の中枢神経系異常をきたした症例の新生児期観察について
崔 守福
1
,
橋本 秀子
1
1岡山大学医学部付属助産婦学校
pp.49-54
発行日 1972年6月1日
Published Date 1972/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204383
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はじめに
新生児仮死の予防および治療の研究は,最近めざましい進歩をとげている。その結果,以前は救命できなかったような重症新生児仮死も,現在は,生存を可能にすることができるまでになったが,しかしその後の取り扱いや,異常所見の発見に関しての把握は,まだ十分でないように思われる。
岡山大学医学部付属病院産婦人科の武田等の調査による,出生児の予後追求において,分娩数に対する異常児の発生率は2%であり,仮死児からの中枢神経系異常の発生率は,数倍も高いことが報告されている。
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