特集 産科におけるME
産科におけるメジカルエレクトロニクス
室岡 一
1
1日本医科大学第二病院産婦人科
pp.10-17
発行日 1970年3月1日
Published Date 1970/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203893
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メジカルエレクトロニクスとは
テレビや電子計算機のように電子工学を応用した便利な機器をエレクトロニクスといい,医学の診断や治療のために作られた電子装置を,メジカル・エレクトロニクスと総称している.心電計や脳波はその代表的なもので,古くから臨床に使われてきた。ところが最近になって電子計算機が出現し,各会社でも盛んに使用されるようになり,医学においても電子計算機で診断を下したり,カルテの整理,病院の能率化の向上,患者の連続監視,データの伝送など,その応用範囲が広くなった.加うるに生体の機能を工学的におきかえ,生体に近い材料を使って人工臓器,人工関節などのようなものを作り,さらにその働きを電子工学的に起こすなど,最近ではMEの範囲が非常に広いものとなった.
産科学においても当然この種の進歩はみられており,最近では大変便利な器械が次々に現われるようになって,近代的な大病院ではその多くがこれを具備するようになり,現在ではME(メジカル・エレクトロニクス)がありふれた近代用語になっている.
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