助産婦必読書
内分泌・代謝疾患患者の看護—和田 正久 佐藤 房子 編集
大塚 寛子
1
1東大分院内科
pp.65
発行日 1969年10月1日
Published Date 1969/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203820
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「内分泌・代謝疾患患者の看護」は疾患別看護双書の一巻として書かれているが,この双書の意図である疾病をもった患者の総合的なみかたと看護のあり方を示すべく努力して書かれている.基礎的な知識より実際的な看護の実施までを一つの本にまとめたものは現在までほとんどなく,その意味で看護学生の参考書としても,また指導者はいうに及ばずよい看護を志す者に有用な書である.
内分泌系の疾患は,そのホルモンの正常なはたらきを知ってはじめて,異常をきたした者がどのような問題をもつか,またどのような看護を必要とするか知ることができる.このように,まず「どうして」「どのように」「それ故に」と筋の通った考えのうえに実施される看護が切実に必要とされる.本書は系統だって各内分泌系機能のあらましをわかりやすく示し,その異常によっておこる患者の健康上,生活上の問題を提起している.とくにこの種の患者に必要な精神的看護が述べられているのはよい.
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