プロフィル・6
大和田健次郎氏
F生
pp.912
発行日 1959年11月20日
Published Date 1959/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202357
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学校保健法が実施されるようになつてから,日本耳鼻咽喉科学会の会員から学会当局に対して種々の問合せや質疑,指導などについての,果てはその身分,報酬についての問題が全国各地から膨然と出て来た。そこで学会当局としては,急拠「学校保健法対策委員会」を設置.東京医大白岩俊雄教授を委員長として氏の問題の解決に当ることとなつた。その問題点に就いては種々あり過ぎて,而も内部だけでなく,相手のあることであるので非常に解決が困難ではあるが,敏腕な白岩教授はその一つ一つを誠意を以つて解決,又は解決の方向への糸口を見出して努力していられる事に対しては,何人もその熱意と態度に敬服せざるを得ないのである。その中で一番厄介なものが,オージオメータの器械に就いての事である。オージオメータの事に関して委員会では専ら白岩委員長を援けその問題と取組んでいるのが,大和田健次郎氏である。
大和田健次郎氏は大正6年11月の生れで,今年満42歳。現在慶応義塾大学医学部耳鼻咽喉科学教室の講師,日本オージオロギー学会幹事,慶応義塾大学普通部(旧制中等学校)を経て,予科,学部卒業と慶応育ちのコースを踏み,卒業は昭和16年3月。敬虔なるカソリツク教徒である。卒業後直ぐ耳鼻咽喉科学教室に入り,昭和19年旧大学院に入り前期2年後期4年と昭和24年に大学院を終了,翌25年に「垂直性眼振盪に関する実験的研究」で学位授与,その後は専ら前庭機能,聴力の問題と取組み,本年の第60回日本耳鼻咽喉科学会総会に於いては「メニエル氏症候群をめぐる諸問題」のシンポジアムのうち,その「眼振発現状態についての臨床と実験」の宿題を担当報告された。
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