調査レポート
新生児・未熟児の院内感染について
長谷川 照子
1
,
島田 美智
1
1青梅市立総合病院産婦人科
pp.51-55
発行日 1968年2月1日
Published Date 1968/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203525
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はじめに
未熟児,新生児の取扱いにおいて,感染予防は常に留意しなければならない重要な問題である.私たちは感染を起こしてから,はじめてそれに対する治療にあたるのではなく,なぜそのような感染がおこるか,細菌はいつたいどのような種類のものか.またどうしたら予防できるかなどを調べ,改善すべき点には早急に対処しなければならないと思う,その目的からこのたび,未熟児および新生児の感染について,その頻度,細菌の種類および薬剤耐性の問題などについて調べ,さらに未熟児室および新生児室の落下細菌調査を行なつたうえ,特に感染に対し完全に予防しなければならない未熟児については,保育器内の汚染度について調べたのでここに報告したい.先に当病院の未熟児・新生児室の環境を説明すると,第1図のようで未熟児および新生児室は産婦人科病棟の一角に位置しており,ベット数は新生児用ベット27床,保育器8台,コット3床よりなり,なお,未熟児養育医療指定病院となつている.
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