母もわたしも助産婦さん
みんなに頼られる助産婦に
佐々木 節子
pp.18-19
発行日 1968年2月1日
Published Date 1968/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203516
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自分でとり扱った赤ちゃんも,よその病産院で生まれた赤ちゃんも,1カ月以内に訪問して発育状態を調べたり,困っている問題の相談相手になってあげるのだが,皆さん心から待つていて下さり,あれこれと質問も多く,この仕事の重要さをつくづく考えさせられる.なかには,病院でちよっといわれたことが気になり,心配のあまりノイローゼ気味の若い母親もあり,納得のゆくまで話し合い,育児に自信を持たせなければならないこともある.
忙しい病院では,したくてもやりえないこうした個々の問題を,じっくりと話してあげることができるのは,われわれ助産婦をおいて他にないのだ,と自負している私である,受胎調節の問題も,われわれが指導員として活動を始めた頃からみると,十何年かたった今では,この指導もどうやら地についてきたような感じがする.ことに赤ちゃんの指導の際,最も身近な産後の避妊の問題から,スムーズに避妊の必要性を納得させることができるようになり,非常に指導がやりやすくなっている.誰しも,深刻に悩んでいる問題だけに,親身になって相談にのってあげ,非常によろこんで帰って行く姿を見るのは,本当に嬉しいものである.
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