現代のカルテ
不正選挙
野口 肇
pp.48
発行日 1967年11月1日
Published Date 1967/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203482
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100パーセントの独裁国は別として,どこの国でも,小学生の学級委員にいたるまで,すべて代表を選挙でえらびます.民主主義のシンボルないし本質です.
ご承知のように,東京都議会の議長選挙で,保守系の候補者がやはり保守系の対抗馬を落すためにあくどい買収をやったのがバレて,ついに議会改選,新選挙では革新系が大幅にのびました.むろん今度も自民党が多数をしめたが,野党が結束すれば少数派におちいりました.そのうえ都知事選挙では革新系の推す美濃部さんが当選し,したがって自民党は野党に転落しました.いまリターンマッチをねらってことごとにイヤガラセしています.県市町村も同様,首長は革新系なのに議会では保守系が絶対多数をもっているところが,日本にはいっぱいあります.それら首長も保守系無所属とか革新系無所属とか,ややこしいです.都知事や京都府知事などでいうと,その前者です.
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