特集 昭和41年度関連学会から
小児保健学会発表
家庭で行なわれている人工栄養法の実態調査—哺乳量について
巷野 悟郎
1
,
中沢 秀夫
1
,
小諸 ハル子
1
,
二木 武
2
,
日野原 正幸
2
1都立駒込病院小児科
2都立八王子乳児院
pp.25-28
発行日 1967年2月1日
Published Date 1967/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203343
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乳児栄養のなかでも人工栄養については,使用する乳が人乳と異質なものであるために,乳の組成や栄養法についての研究が各分野で行なわれている.そして,人工栄養の目標とするところは,乳の組成を人乳に近似させることと,添加物を必要としない同一濃度の乳を,月令にとらわれることなく,欲しがるだけ与える自律授乳(または自己調節栄養法Selfdemand feeding)の確立であろうと思われる.
しかし,現在ではなお,人乳と人工乳との間に質的な差異があるために,月令別の乳の濃度や哺乳量などが問題となっている.すなわち,乳児の消化管での消化吸収,肝機能,腎機能の生理などにおいて,人工乳と人乳との間に相違が認められているからである.
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