連載 母と子の試聴室
「白鳥の湖」
横山 太郎
pp.47
発行日 1966年5月1日
Published Date 1966/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203191
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親しみやすく美しい施律というものはいつ聞いてもいいものですが,その中でも一きわ美しくロマンティックな気分をもった芸術味豊かな作品といったら,チャイコフスキー(1840〜1893)の「白鳥の湖」などはまさにその代表ということができると思います.
「白鳥の湖」はバレー音楽としてモスクワ帝室劇場の依頼によってつくられたもので,1876年に完成し,翌年に初演されました.ところが今でこそ世界中の音楽ファン,バレーファンにこんなに愛されているこの曲が,どうしたわけか当時は不人気で,チャイコフスキー自身がっかりしたということです.
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