対症看護講座 消化器症状
血便・吐血
伊佐 マル
1
1国立東京第一病院内科
pp.16-17
発行日 1966年5月1日
Published Date 1966/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203180
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はじめに
最初に消化管出血とその看護法について,内科的にどのような点を注意するかを述べ,妊産婦にこのような症状をみたときの看護上の参考にしていただければ幸いに思います.内科とちがう点はあくまで症状をみた患者が妊産婦であるということで,妊婦ならばまず母体優先ということになりましょう.主病が重篤な場合には胎児よりも母体を救うことに努力されるべきだと考えられます.また産婦ならば消化器伝染病か否かさえ確かめれば,特に内科的看護とちがうところはないと思われます.しかし,周囲の感情もあり,よく相談の上解決されねばならない問題が含まれることもしばしばありましょう.吐血,血便などは妊産婦という特殊な条件の下で,思いもよらぬできごとであります.それだけに内科的な看護の知識が必要だということもあるかと思われますので以下順に記してみました.
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