対症看護講座 消化器症状
排便痛・痔・脱肛
正本 宗子
1
1九州大学医学部付属助産婦学校
pp.18-20
発行日 1966年5月1日
Published Date 1966/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203181
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はじめに
痔核に関する歴史は古く,洋の東西を問わずきわめて一般的であり,普遍的な疾患である.特にわが国においては,その生活様式や食物,環境などの関係から本症は非常に多く,中年以後の健康人でも痔核傾向の全くない人はほとんどないのではないかとまでいわれている.まして妊婦においては,痔核が妊娠そのものに対して障害を与えるということはないが,妊娠によって本症状が悪化し,相当な苦痛を訴える人があるのは,しばしば遭遇するところである.妊婦の苦痛の一端である痔,排便痛,脱肛について,助産婦としての日頃の指導看護をかえりみたいと思う.
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