特集 未熟児室における助産婦の業務
東京逓信病院未熟児室—一つのナースステーションで新生児室(未熟児室)分娩室・褥室を管理している場合
小林 ハル
1
1東京逓信病院産婦人科
pp.21-23
発行日 1966年2月1日
Published Date 1966/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203126
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まえがき
「一つのナースステーションで褥室,新生児室,および未熟児室を管理している場合,未熟児室での助産婦の仕事はどのようなものがあるか」というテーマで書くよう依頼されておりましたが,私のところでは分娩数は年間1,000件ぐらいの産科で,しかも未熟児室も完備しておらず新生児室に保育器を置いて養護している現状ですので,身の僣越も省りみず稿をとりました次第であります.
もちろん私自身看護学生を教える立場にあるものとして,また助産婦の一人としていろいろの会合に出席し,未熟児に関して深い経験ある先輩や同僚の方がたから,種々問題を伺う機会があり,また現在私たちの病院でも早急に未熟児室を設置すべく努力している関係上,この機会に常々考えていることを一言書いてみたいと思います.今日未熟児室をほしいと願いながらも,病院の方針,予算などの関係でその望みを果たせず,心ならずも不完全な環境で未熟児の保育に従事している方がたもまだまだ多いことと思いますが,私はこのような方がたの立場を代弁する意味でもこの紙面をかりて,私たちの行なっている業務内容について述べてみたいと思います.助産婦の主な仕事は新生児室一般の管理,分娩時助手,調乳計算,哺乳量の計算,カロリー計算(医師とともに)記録学生指導,哺乳指導,退院時指導です.私の病院では,看護婦,助産婦で構成されており,准看護婦,看護助手,補助婦はいません.
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