対症看護講座 出血
妊産婦の急性大出血
古沢 嘉夫
1
1都立墨東病院産婦人科
pp.25-28
発行日 1965年9月1日
Published Date 1965/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203038
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妊娠・分娩を通じて出血は産科臨床のいちばん大きい問題であって,以前は出血以上に大きい問題であった感染が抗生物質によってほとんど解決したのに反して,出血はいぜんとして,妊産婦死亡原因の首位をしめています.出血の最も有力な解決方法であった輸血が,血清肝炎その他の事情で極力節約し避けたい現状では,出血に対する今までの安易な態度を改めなければならない時期になっています.私たちは出血を未然に防ぎ,出血があったら,直ちに止血方法をこうじて,出血を最少限度にくいとめなければならないということは当然ではあるが,ややもすると忘れられがちな産科臨床の問題をとりあげて,もう一度考えてみる必要があると思います.
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