巻頭随想 
                        
                        
                
                  
                  
                  
                  
                            
                                    
                                    
                                    
                                    
                            
                            
                
                
                
                            
                            
                  
                            
                                
                            
                        
                
                
                
                            
                        
                
                
                            
                            
                            
                  
                            
                                    
                                    同じ仕事に生きて
                                    
                                    
                            
                            
                        
                
                
                            
                            
                                
                                    
                                        
                                            
                                                森田 良子
                                            
                                            
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                                
                                    
                                
                            
                        
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                            
                            
                        
                
                            
                            
                        
                
                pp.9
                
                
                
                  
                  
              
              
              
                  発行日 1965年9月1日
                  Published Date 1965/9/1
                
                
                
                DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203033
                
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- 文献概要
私の主人は,少年の問題,ことに非行とよばれる子どもたちの仕事をして来た人で,この頃とみに増える「問題の子どもたち」に毎日頭をなやましております.原因の多くは彼らの幼少時の生活環境で,「三つ子の魂百まで」との昔の人の諺の通り,成人になった20歳の青年は,その3歳の頃と,根底にあるパーソナリティのすじのようなものは変わらないことを痛感するのです.若いお母さま方に幼ない頃を,ことに生命を得てから3年ぐらい,よい子に育てて欲しいと切に願うのです.
不慣れなお母さま方に,よきアドバイスを与える役が,助産婦さん方であり,小児科医であると思うのです.私も奥さん業だけの生活から,あえてこの小さい小児科のクリニックを始めたのは,育児はスタートが大切だということを感じ,永年主人の仕事をながめてみて,若いママたちに少しでも相談相手としてお役に立つことができればと思うにいたったからでした.この頃はお年寄りのない家庭が多く,若いママたちは,生まれた赤ちゃんを抱えて不安でオロオロしています.頼りどころのない彼女らは,どんな細かいことでも面倒なことでも,アドバイスに従って子ども可愛さに必死になって実行しようとします.それだけに私どもの責任は大きいと思うのです.
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