連載 暮らしの手触り・第7回
同じ「まち」の住人として
坂井 雄貴
1,2
1にじいろドクターズ
2ほっちのロッヂの診療所
pp.158-159
発行日 2024年3月15日
Published Date 2024/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688202092
- 有料閲覧
- 文献概要
病気を中心とした医療ではなく、その人らしい暮らしを支える医療を求めて、在宅医療や訪問看護に関心を持つ医療者が増えているように思う。自分もそんな1人だが、ふと、病院ではそれは成し遂げられないのだろうかと、疑問に感じることがある。
思えば医療が一番に優先されるように感じた病院という場所への違和感が日に日に強くなり、より地域に近付きたいと研修先も診療所を選んだのだった。そんな私も病院勤務から離れて数年が経ち、病院で日々感じていた肌感覚はすっかり薄れてしまった。そして医療そのものの在り方への違和感が増している最近、あらためて思うのだ。病院で治療することと、その人らしく過ごすことは、両立し得ないのだろうか?
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.