特集 生活環境別にみた母子保健
団地における母子衛生
吉田 之好
pp.21-24
発行日 1965年7月1日
Published Date 1965/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203000
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はじめに
団地の母子衛生に触れる前に,まず皆さんに,とくに私の住んでいる常盤平団地の様子をお知らせ致し,十分理解していただきたいと思う.
住宅難の折柄,団地住いを求める方も多いようであるが,東京周辺には約10万戸数ある中で,常盤平団地は約5千戸数を有し,常磐線松戸から新京成電車に乗り換えて10分のところにあり,名実ともに東京のベッドタウンをなしている.常盤平駅前からいわゆる団地住宅(中高層建築で1DK,2DK,3K,3DK)が群立して,人口約1万6千人,世帯主の年齢も平均35歳位で,職業も会社員,公務員がその約80%とその主力をなし,いわゆるサラリーマンが大多数である.またその周辺を含む常盤平団地の敷地は約5万坪で,人口約2万2千人といわれ,中に,松戸市役所支所,郵便局,巡査部長派出所,病院診療所24,公園遊園地44,野球場1,教育機関としては,中学校1,小学校2,幼稚園4,保育園1の施設を有し,周囲には商店街が軒を並べてできており,この団地のみで立派な都市形成をなしている.
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