特集 会陰保護
病産院の会陰保護法
4施設の助産法の紹介
東大式
小櫃 美智子
1
1東京大学医学部附属病院産科婦人科
pp.19-21
発行日 1964年9月1日
Published Date 1964/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202820
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はじめに
会陰保護の目的は,主として会陰裂傷を予防しながら児の安全な娩出をはかることにある.したがって,この2つの機能を,同時に円滑かつ機敏に行なうところに会陰保護のむずかしさがあると思われる.この時期の分娩誘導を,いかに適切に行なうことができたかどうかが,助産婦の喜憂を最も大きく左右する因子となっていることは,昔も今も変わらないと思う.ここに臨床の面白さがあり,私どもは個々のケースを通して真に母子の安全のために最もよい会陰保陰法を研究してゆきたいと思っている.当教室の会陰保護法は古くからある程度体系化され,それが時代とともに研究されながら今日に至っている.このいわゆる東大式と呼ばれる会陰保護法の理論と実際について紹介し,皆さまのご批判をいただきたいと思う.
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