わたしの分娩
激しい陣痛介助のコツ—母の経験に頭が下がる
青柳 玲子
pp.25-27
発行日 1964年5月1日
Published Date 1964/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202751
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昨年11月29日,私は助産婦である母の手で長男利明を出産いたしました.はじめて母親となった喜びはもちろんのこと,助産婦である私にとっては貴重な体験でした.家業が助産院で入院分娩ですから病産院と何ら変わりなく無事にすませることができました.
妊娠初期は仕事をしているせいかさほどつわりを強く感じず好きなものをいただくよう心がけ,中期は6か月から7か月にかけ約1か月間座骨神経痛に悩まされました.2階への階段の昇降をはじめ,道路の横断などにだいぶん不自由をし,ある日は椅子にすわることも立つことも,また身動きすらもできなくなり涙を流したこともありました.その翌日からは不思議なくらいまったく痛みがなくなってしまいました.母はいつも7か月になると座骨神経痛に悩まされたとのことでした.後期にはさすがに動作が鈍くなり,腹緊状態のように頻繁にはりましたし,自分で診察すると大分児頭が下降しており,10か月には完全に骨盤内に入りこんでいるように思えましたから早くなることを予想しておりました.
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