インターホン
赤ちゃんと私,他
工藤 初子
1
1日大産院
pp.38-39
発行日 1963年1月1日
Published Date 1963/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202473
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夢中で働いているとき,そこには仕事以外,何も考えられない.始めて抱く宝子にふくませる初乳を,母として女である最高の喜びではあるまいか.しっかりにぎつた5本の指願いはよい母親になろう.健全な子供に育ててゆかねばならない責任としかし不安も感じているのではなかろうか.「はえば立て立てば歩めの親心」とはよくいう言葉である.赤ちやんは訴えるであろう.たよられる助産婦さんであってほしいのである.赤ちやんと共に過ごす8時間,自然と愛情がわいてくる.また新しい人間関係が生れて行く.安らかな眠りを福の神は,いたずらするか,かすかな笑顔をする.今日の緊張も疲れもすっかり忘れてしまうのである.この子,この母親のよりよき友へとなってあげねばならない.しかし精神的肉体的にも健全なよい助産婦であらねばならない.
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