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黄綬褒章を受けた大谷シヨウさんに聞く
遠
pp.27
発行日 1960年12月1日
Published Date 1960/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202036
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どんなお婆さんかと思つたが,助産婦会館の一室へ至極あつさりと招じ入れて,ひよこりと一礼されたのは.「おばさん」といつた方がぴたりの方.明治30年大阪生れ,大正5年に大阪回生病院養成科を出て以来,44年をこの道一すじで来られた大谷さんに,このたび衛生公衆衛生関係の褒章が授けられたという訳で,御本人はけろりとしたもの.淡白な方とみうけられた.
「子供と老人とが好きでございましてね.これはいかにも看護婦や助産婦にはむいた性分なんですよね.子供つてのはこちらの気持を清浄にしてくれますし,老人は古くさいようでも何か得させてくれますので.そんな訳で,この仕事の楽しさは独特でございます.人に喜こばれる仕事でいて,自独も楽しいんですよ.」
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