研究
母子健康センターの現状とこれからの助産婦活動—グループ研究によるゼミナールより
中村 敏江
pp.13-19
発行日 1960年5月1日
Published Date 1960/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201900
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最近母子衛生対策の一環としてうぶ声を上げた「母子健康センター」がようやく世人の注目をあびる様になりました.我が国の母子衛生は,児童福祉法の理念に基いて行われているわけですが,そのためにはすべての母と子の健康に適切な指導と援助が行われ,あわせて必要な設備,施設が要求されることはいうまでもないことでしよう.
現在わが国では母子衛生に関する指導は,主に保健所を中心に行われることになつていますが,なお充分期しがたい実状にあると言えましよう.又一方,母子の健康は民衆の生活に根ざした問題でもあるわけです.現在の母子衛生に関する保健所活動を補い,たかめて行くためにも保健所の指導のもとに市町村が母子衛生に必要な設備をもつて,運営することがきわめて望ましいという考え方から「母子健康センター」の設置が計画されました.
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